『わたしが子供だったころ 川上未映子』NHK総合10月12日(日)24:30〜25:14

この番組は、いろいろな人の子供時代をドラマを交えながら本人に語ってもらうというものらしいのだけど、初めて見るので毎回必ずそのようになっているのかどうかまではわからない。


そもそもBSハイビジョン(だっけ?)の番組らしいのだけど、うちではNHKとそのような契約はしていないし、契約などしていなくても見てしまえ、と考えたとしても、そのような機器などないのであった。いわゆる地上波アナログ放送しか見ることができないのだ。画面を見ていると常に右上に「アナログ」という表示が出ているのは何となくもの悲しいが、よいことにする。テレビも地上波デジタルになっても買い換えない。滅多に見ないので、必要ないのだ。今のテレビ、もうずいぶん昔の、14インチブラウン管テレビで、でも最終形態であるところのフラット画面なのであった。音声はモノラルだけど。テレビの音なんて聞こえればいい、くらいにしか考えていなかったので。今もそうだけど。


その番組が、ようやく地上波アナログに回ってきたというわけだ。画面の中は真夏。未映子さんの着てらした深紅というよりもバーミリオンと黒のコントラストが素敵でありました。あと、黒い日傘も。


昔住んでいた場所とかを尋ねていくのだけど、それを説明するようなかたちでドラマが挿入される。再現ドラマ? 慎ましやかなNHKらしい。でもとても丁寧なつくりで、ぼろ泣きしてしまった。オマエ、そこ泣くところと違うだろ? と自分にツッコミ入れるんだけど、ドラマとか映画の多くというかほとんどは視覚と聴覚の両方から攻めてきてとってもずるいと思うんだけど、ただでさえ感情移入過多(すげー詰まらないと思いながら見ているドラマでも、マインドダイブしてしまうのである)であるので、苛つかされない限りにおいて、ついそうなってしまうのである。


演出過剰は、それでも冷めちゃうけどね。


んー、あと、未映子さんが暑い中、汗をハンカチで抑えながらしゃべっているのにもなんというかぐっと来てしまうのでありました。つーか、同時に、わたしってなんてバカなの? とか思ったりして。未映子さんが子供と一緒に遊ぶのがしんどいみたいなことをおっしゃっていたのだけど(大人になってみると、何が面白かったのか分からない、面白いと思わないでいることを子供に気取られてプライドを傷つけるのではないかという恐れ)、わたしなんかは子供と一緒に遊べてしまう……(-_-; しかも楽しく(-_-; もうこの時点でだめなんじゃないかという気がしてならないのであった。


番組の最初のところでライブの映像が流れて、テロップで経歴が紹介されるのだけど、歌手としては売れない、見たいに出てくるんだけど、あの素晴らしい歌唱の下にそれはないだろ? と一瞬突っ込みを入れてしまった。というか、あれを見て好みとかはまた別として、すごいと思わないとしたら、それはいったいどういうことなのか、わたしにはちょっと見当が付かないのであった。どうしてわからないの、と思わず思ってしまったのは、わたしとしては仕方のないことなのでありました。