川上未映子×豊崎由美さんトークショー
平成19年8月26日(日)17:30〜
三省堂書店 自由時間店内 上島珈琲店
見に行ってきました。言葉の飛び交う空間。箇条書きで。順不同。
- もちろん『わたくし率 イン 歯ー、または世界』の出版記念イベント。
- 未映子さんは偶数が嫌いだそうな。
- 国内現役で未映子さんのいちばん好きな作家は多和田葉子。『ゴットハルト鉄道』がいちばん好き。未映子さんではなくわたくしの話で申し訳ないが、『ゴットハルト鉄道』は、ある日仕事帰りに本屋に立ち寄ったとき、おいでおいでとわたしを手招きしていたのでなんの予備知識もなく買って帰って読んで驚愕したのであった。
- 『そらすこん』にも出ていたと思うが、『フラニーとゾーイー』の関西弁語訳が豊崎さんから要請される。私もあれを読んだときはぞっとするほど凄いと思ったので、是非やって欲しいと思う。未映子さんは村上春樹が『翻訳夜話』でそんなことを書いていたというと、豊崎さんは、春樹がやると『キャッチャー・イン・ザ・ライ』みたいに春樹の小説になっちゃうからと。
- これはブログに出ていたと思うのだけど、『イン歯ー』は最初360枚くらいあった。で、その中にはシベリア編というのがあって、少女と犬入りスプートニク人工衛星が出てきたり青山が延々と愚痴ったりする場面があったとか。それを全部削ってあの薄さになった。
- 個人的見解:『イン歯ー』はどうやらものすごくたくさんの人のこころをわしづかみにしてしまったようで、もうわたしが書くことはあまりないみたいだ。ものすごく深読みしている人もいるみたい。
- 豊崎さんは『イン歯ー』を二度読むことを推奨していた。最初笑えた部分が二度目では泣けると。
- 未映子さんが「階段落ち」の部分を朗読。なぜか泣ける。なぜなんだ。
- 『イン歯ー』を書いたあとで、『通天閣』という小説を書いてみないかという依頼が二本あったそうな。女ない爆笑。もちろん『東京タワー』のパクリだろう。でも実際そういう小説が出ていて売れているとか。これって「ハリーポッター」の海賊版「ポリーハッター」みたいだ。
- 多和田さんに身体についてよく書いていると指摘された未映子さん。実は子供の頃に「身体の発見」をしていたのであった。スーパーとかにある遊具でロボコンみたいなのがあって、中にはいると動くとかそんなものらしいが、その中からお母様を見ていて、出てきたときに、なんでこの身体にわたしが入っているのか、という疑問を持ったそうだ。身体=精神の二元論の発見。
- それと関連して出てきたのだったか忘れたが、リカちゃん人形とかで遊んでいて、自分で遊ぶのを止めることができなかったらしい。
- もちろん最後にサインしてもらう。